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【関東地整】 事務所と情報共有／7月に熱中症4件報告
2025/07/14建設時事
関東地整発
国土交通省関東地方整備局は現場での熱中症予防に向けて、技術調査課で取りまとめている報告件数を7月に急きょ、各事務所へ周知した。暑さ指数（WBGT値）31以上の場合、「運動は原則中止」と位置付けられており、同様に現場作業も危険との認識を共有。労働災害を防ぐ。
同課では現在、各事務所からの報告を基に、工事における熱中症件数を集計している。7月は8日現在で、2日に2件、7日に1件、8日に1件発生している。
暑さ指数（WBGT値）は、管内で数値が高めの東京管区気象台の値を関連付けて整理。31以上は危険とされている中で、2日と7日は32・3、8日は31・9の数値だった。
同様に6月の報告件数は▽2日=1件（WBGT値23・7）▽16日=1件（同30・0）▽17日=2件（同32・2）▽19日=2件（同30・9）―だった。
6月後半以降は、31以上と件数との間に相関関係がみられることから、3日に各事務所へ連絡。共通認識を図ったという。
熱中症については6月1日、対策を強化する改正労働安全衛生規則が施行された。重篤化を防止するため、報告体制の整備、異常時の対応手順作成、関係労働者への周知が求められている。
同局でも独自の取り組みを用意。具体的には労働基準法第32条の4に規定されている「1年単位の変形労働時間制」に着目し、例えば本来は閉所日となる10月と11月の土曜日、計9日を作業日に変えた上で、猛暑日の多い8月の平日に9日間、閉所日を設けることを認めている。
また休工した場合における工期変更協議の柔軟化も打ち出している。特記仕様書に「工程（官積算）で見込んでいる『天候等による作業不能日』以上に作業を休止せざるを得なかった場合には、受注者は発注者へ工期の延長変更を協議することができる」という文言を追記。変更可能であることを明確化している。
このほか宇都宮国道事務所では独自に、1件の舗装工事で2つの工区を組み合わせることにより、7・8月を準備や書類整理に充てる試行を進めており、受注者から好評を博している。
