見たもん勝ち ～建設業応援団～
【2025年上半期建設業倒産】 4年連続で増加／東京商工リサーチ調べ
2025/07/15業界動向
建設メール
東京商工リサーチは、2025年上半期（1-6月）の建設業倒産状況をまとめた。負債額1000万円以上の企業倒産件数は969件（前年度947件）で前年度比2・32％増。4年連続の前年同期比増で、900件台は2年連続。負債総額は857億9600万円（前年度は1022億7500万円）で同16・11％減と3年ぶりに同期を下回った。
負債額10億円以上が5件（前年同期は10件）と半減したこともあり、負債を押し下げた。1億円未満は732件で（同期比0・5％増）で全体の75・5％を占めている。
業種別は小分類を見ると建築工事業139件（同12・0％減）、土木工事業115件（同5・7％減）、その他の職別工事業94件（同20・5％増）、管工事業87件（同20・8％増）、床・内装工事業84件（13・5％増）だった。
原因別では、受注不振（販売不振）が684件（同3・7％増）で、全体の70・5％。次に既往のシワ寄せ（赤字累積）が164件（2・9％減）、他社倒産の余波28件（同21・7％増）、事業上の失敗24件（同22・5％減）、代表者の病気や死亡を含むその他22件（同4・3％減）と続く。
従業員数別では5人未満が727件（同0・4％増）で全体の75・0％を占めた。
地区別では、増加5地区（東北、中部、近畿、中国、四国）、減少3地区（北海道、北陸、九州）、前年同期同数1地区（関東）と、地域的にまだら模様を見せた。
今後の見通しについては、企業倒産は増加ピッチを狭め小康状態にあるが、堅調な受注環境に対して資材高、人手不足ならびに金利上昇など企業を取り巻く環境は厳しく、今後は様々なリスク負担に耐え切れず、倒産するケースが増えるものと予想される、としている。
