見たもん勝ち ～建設業応援団～
【道路の定期点検】 さらなる効率化へ新技術検証を
2019/10/10建設時事
建設メール
国土交通省は、5年に1度の頻度で行う道路施設の定期点検の一巡目結果等を踏まえて、今後の定期点検のさらなる効率化・合理化を検討している。10日に開いた社会資本整備審議会の道路技術小委員会で、これまでの点検支援新技術とは異なる耐荷力の評価やモニタリングなど、新たな点検方法の公募結果を報告した。8月末までに応募があったのは、計測・モニタリング技術公募（ニーズ型）で20件、要素技術の公募（シーズマッチング型）で27件。現場での技術検証などを踏まえて、AI（人工知能）を活用した点検・診断技術の開発、計測・モニタリング技術の検証を進め、近接目視によらない点検方法の最適な組み合わせを確立させる考え。
今回、応募があった技術の大分類は、ニーズ型で▽PCケーブルや吊材で5技術▽支承の機能障害で7技術▽橋梁基礎の洗掘で6技術▽トンネル付属物の変状で2技術。シーズマッチング型では▽変位・振動の計測技術で10技術▽詳細調査の技術で4技術▽画像計測・解析技術で7技術▽非破壊検査技術で4技術▽データ収集技術で2技術―となる。
今後、橋梁・トンネルを対象とした分野会議でモニタリング技術等を活用した特定部位・部材の参考資料や、新技術の性能カタログの充実に向けた検討とともに、技術の検証を進め、年度内に参考資料とカタログを取りまとめる。2020年度以降、性能カタログに掲載された技術について定期点検業務で活用していく見通しだ。
