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【施工時期の平準化】 自治体の取り組み状況を詳細調査へ
2019/11/01建設時事
建設メール
国土交通省は施工時期等の平準化に向けて、地方自治体に対する具体的な働き掛けを本格化させる。11月に全国8ブロックで開く下期ブロック監理課長等会議で都道府県に対し取り組み状況や課題を聞くほか、市町村の取り組み促進等について申し合わせを行う見通し。また11月より始める入札契約適正化の実施状況調査において、自治体から平準化率と具体的な取り組み状況に関する報告を求める。年内に調査結果を回収し、来年1月以降、特に取り組みが遅れている人口10万人以上の市を対象に重点的にヒアリングを行うほか、年度内には調査結果を公表し、進捗状況の「見える化」の第一弾につなげる。
平準化率については、全自治体の「4月から6月」および「1月から3月」の稼働件数や金額を調査する。対象工事は請負金額500万円以上を基本とするが、市町村では500万円未満の小規模工事も追加的に調べる。
さらに、具体的な取り組み状況として▽債務負担行為・ゼロ債務負担（工期1年未満、工期1年以上の工事それぞれの件数と契約金額）▽柔軟な工期設定（実績件数、契約金額）▽速やかな繰越（実績件数）▽積算の前倒し（実績件数、契約金額）▽早期執行のための目標設定（設定状況）―を詳細に調査する。繰越では繰越承認時期について議会開催状況を念頭に「4月から10月」「11月から12月」「1月から3月」に分けて件数を報告してもらう。自治体では、単独事業と補助・交付金別の状況も把握する。
施工時期等を平準化する先進的な取り組みを「さしすせそ」で整理した事例集は、年度内に更新し、周知徹底を行う。
国交省では、平準化に関する調査を来年度以降も継続する方針で、結果を踏まえてさらなる取り組み推進を図る考えだ。
なお、改正品確法では債務負担行為や繰越明許費の活用など公共工事の施工時期の平準化が「発注者の責務」として明確に規定されたほか、改正入札契約適正化法では公共工事の発注者に対し施工時期の平準化のための方策を講ずることを「努力義務化」している。
