見たもん勝ち ～建設業応援団～
【週休2日対象工事】 交替制の実施割合が約7割に
2020/01/24建設時事
建設メール
国土交通省は、本年度9月までに直轄の週休2日対象工事を4902件発注しており、うち2458件で週休2日を実施したことが分かった。従来の発注者指定型、受注者希望型に加えて本年度からは週休2日交替制モデル工事（受注者希望型）を試行中で、週休2日交替制に関しては維持工事を対象に125件を発注し、約7割に当たる84件で実施している。
週休2日交替制モデル工事は、建設業の働き方改革を推進し、休日確保に向けた環境整備を目指す新たな取り組み。労務費を対象に現場に従事した全ての技術者、技能労働者の休日確保状況に応じて変更時に「休日率」を補正する。
受注者からは「交替要員を確保できない」「労務費以外の増額経費があるため、現行の補正では不十分」「ローテーションを組むのに時間を要する」「班構成が変わることで作業効率の低下が懸念される」などの課題を指摘する声がある。発注者からは、休日の確認方法の確立や緊急対応時の扱いについて整理が必要といった意見が出ている。
週休2日交替制を除き、本年度は9月までに発注者指定型で407件のうち215件で、受注者希望型では4370件のうち2159件で週休2日を実施。実施工事割合は約5割で、年々増加傾向にあるものの、建設業で罰則付きの時間外労働規制が適用されるまでに100％を目指す必要があるため、今後は実施工事割合の増加が鍵となる。
