見たもん勝ち ～建設業応援団～
【建退共】 10月に試行的実施開始／電子申請方式導入で
2020/04/10業界動向
建設メール
勤労者退職金共済機構・建設業退職金共済事業本部（建退共本部）は、建設業退職金共済制度について、10月から開始する電子申請方式の試行的実施や2021年4月以降に発注される公共工事における建退共制度の履行確認等に関するたたき台を示した。
電子申請方式の導入に当たっては、証紙貼付け方式を併用する。電子申請方式では、共済証紙の貼付が無くなることで、掛け金納付時の事務負担が軽減される。また掛け金充当情報をオンラインで確認できるようになる。ただ下請け企業から「システムに精通する者が必要」「パソコンすらなく成立しない」との意見があったため、両方式を併用することにした。
今後、厚生労働省と国土交通省に説明した上で、6月の運営委員会で承認を諮る。7月には試行的実施への参加希望受け付けを開始。就労実績報告作成ツールの利用や同ツールに記入された被共済者名の機構による事前チェックを行い、10月に施行的実施となる運びで、150社程度を上限に元請け数十社の参加を見込む。全面的・本格的実施は21年3月末までを予定している。
電子申請方式の推進には、履行確保を図るために建設キャリアアップシステム（CCUS）の活用が不可欠になる。元請けまたは一次下請けが、CCUSデータを活用して就労実績報告書に関する事務手続きができるようにするため、就労実績報告作成ツールの入力は下請けに限らず、元請けまたは一次下請けも可能とする。工事完成後の一定期間、受注者は事務所に①建退共制度掛金充当実績総括表②掛金充当状況を示す資料③労働者の就労状況を示す資料―を備え付ける。実施時期は21年4月以降発注される公共工事からとなる。
