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【監督・検査】 建設現場の遠隔臨場100件程度試行へ
2020/05/13建設時事
建設メール
国土交通省は、建設現場の遠隔臨場による監督・検査の2020年度試行方針を定めた。受発注者の監督・検査業務の効率化に向け、直轄工事の現場で段階確認、材料確認、立会を必要とする作業にウェラブルカメラ等を利用した遠隔臨場を適用する考えで、本年度は各地方整備局等で10件程度、全国で100件以上を試行する。
対象工事は、整備局等が発注する工事の現場のうち「段階確認・材料確認または立会を映像確認できる工種」および「試行を実施可能な通信環境を確保できる現場」とし、特に①施工現場が遠隔地等で発注者が施工現場との往復に時間を要する②構造物等の立会頻度が高い―の条件に当てはまる工事から選定する。
新規発注工事では、試行の実施を発注時に特記仕様書へ記載する。施工中の工事では、対象に合致する工事に関して受注者へ要請し、試行可能な場合は設計変更により発注者指定型として試行。新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として実施する場合は、発注者指定型で実施する。受注者から遠隔臨場試行の希望があった場合は、受注者希望型として試行することもできる。
試行にかかる費用は、発注者指定型の場合は全額を発注者が負担するが、受注者希望型の場合は全額が受注者負担となる。
遠隔臨場は、身体等に小型カメラを装着し両手を自由に使えるウェラブルカメラや固定カメラを使用して現場と発注事務所を映像でつなぎ、音声通話により承認・確認等の監督業務を行うことができる仕組み。受注者は映像と音声の配信のみを行う。受注者側は立会調整にかかる時間が大幅に削減され、発注者側も支度・移動時間の削減につながるなど、双方から好意的な意見が出ている。
