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【経済財政諮問会議】 新型コロナは事業執行に影響なし／赤羽国交相が強調
2020/06/01建設時事
建設メール
政府の経済財政諮問会議が5月29日に開かれ、「骨太方針」に向けた感染症克服と経済活性化の両立や「新たな日常」の構築を図る社会資本整備について議論した。赤羽一嘉国土交通大臣は、自然災害と感染症のリスクに強い社会経済の構築が不可欠と強調し、中長期的な見通しを持ちながら必要かつ十分な公共投資を機動的に実施する考えを表明した。また2019年度の公共事業執行状況は89％で、近年では最大の予算規模ながら例年と同水準で推移しており、新型コロナウイルス感染症が公共事業の執行に与える影響は限定的と説明。全国的に人手は確保できており、感染症終息後の早期経済回復に向けて、国際的にも景気を下支えする公共投資への期待が拡大しているとした。
赤羽大臣は、感染症の拡大防止を最優先にしつつも、自然災害はいつ起こるか分からないため、まずは「いのちとくらしをまもる防災減災」をスローガンに、自然災害の脅威から国民の安全・安心の確保に総力戦で挑むことが不可欠と指摘した。特に気候変動等の影響により激甚化する自然災害に対応した「真に事前の備えとなる抜本的かつ総合的な防災・減災対策」と、損傷が著しい「インフラの機能を一刻も早く回復させる老朽化対策」が待ったなしの課題と主張。本年度で終了する3か年の緊急対策後においても、大きな二つの課題に今こそ集中的に取り組み、「防災・減災が主流となる社会を構築すべき」と訴えた。
加えて今回の感染症の経験を踏まえた強靱な経済構造を構築するため、生産性向上や民間投資の誘発に直結する社会資本の重点的な整備を通じ、「全国津々浦々の経済の好循環を取り戻す」ことが必要とした。
安倍晋三首相は、赤羽大臣に対し次期社会資本整備重点計画の策定に当たり「デジタル化、スマート化を今後の社会資本整備を貫く原則と位置付け、検討を進めていただきたい」と指示した。
なお、緊急事態宣言後に国交省直轄工事で一時中止を行った件数は5月29日時点で全体の1％であり、大半は6月までに再開する見込みとなっている。
