見たもん勝ち ～建設業応援団～
【災害復旧】 リスク伴う工事で建設業者の負担軽減を
2020/07/21建設時事
建設メール
国土交通省は、近年災害が頻発する中で、復旧や復興に尽力する建設産業の役割が大きくなっていることを踏まえ、地域建設業者の負担軽減に乗り出す。主に地域の中小建設業者が地域の守り手として災害復旧工事等に当たる際に、出水期の河川工事など、リスクが高い中でも施工が求められる場合があることから、リスクを伴う災害復旧工事における不可抗力による損害について、解釈を明確化する。
現在の公共工事標準請負契約約款の規定では、不可抗力による損害が生じた場合、損害額と損害の取片付け額の合計額のうち、請負代金額の100分の1を受注者が負担することとされている。
国交省では、予見可能性の高いリスクによって生じた損害は不可抗力による損害に当たらないとの解釈を明確にした上で、全額を発注者が負担するように見直す考え。今後、リスクの高い災害復旧工事の該当事例を検討し、地方自治体へ示す見通しだ。
九州地方を中心に甚大な被害をもたらした7月の豪雨では、国や県との災害協定に基づき、地元の建設業協会等が速やかに豪雨災害状況調査や緊急復旧工事、道路啓開に当たるなど、最前線で地域の安全・安心の確保に尽力している。
