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【全国建産連】 公共事業予算の継続確保を／会長会議で国交省へ提案
2020/09/28業界動向
建設メール
全国建設産業団体連合会（全国建産連、岡野益巳会長）の会長会議が28日に都内で開催された。各県建産連からの提案議題では、最多の10県から「公共事業予算の安定的・継続的な確保」について要望が上がり、国土交通省が「安定的・持続的な公共投資の確保に努めるとともに、建設産業の生産性向上や担い手の確保にも取り組んでいく」と回答した。 冒頭、岡野会長は「建設産業は、社会保険加入は当然のこと資格取得等の後押しの充実など、他産業と比べても人を大切にしている魅力ある産業。今の時期をチャンスと捉え、優秀な人材を確保していきたい」とした一方で、「都市と地方の地域格差を危惧している。地域にとらわれない建設産業の活性化を図ることが急務」と訴えた。
来賓祝辞では、佐藤信秋参議院議員が建設産業の日頃の活動に感謝を示した上で「地方で働く人たちまで処遇改善を行い、新しい3Kに向けて皆さまとともに進めていく」とし、「今回の要望や提案議題を全て実現できるように努力していきたい」と話した。足立敏之参議院議員は、コロナ禍という時だからこそ公共投資をしっかり促進していくべきだと話すとともに「日本のインフラが国際的にどういうレベルにあるのか考え直さなければならない」とインフラ整備における国際競争力の重要性を訴えた。
国交省の天河宏文・大臣官房審議官（不動産・建設経済局）は「建設キャリアアップシステムは、建設業に不可欠な制度的なインフラシステム。将来にわたって安定的に運営できるよう最大限努力する」と話した。東川直正・大臣官房技術審議官は、新型コロナウイルス感染症対策としてさまざまな取り組みを進めているとし「直轄の工事現場の感染症対策などは積算で見ていくようにしていきたい」と話すとともに、WEBカメラを活用した現場確認を取り入れるなど、新たな仕組みを検討していることを伝えた。
会議では各府県建産連提案議題として、2021年度当初予算の大幅増額確保および20年度大型補正予算の早期編成、建設現場の生産性向上、働き方改革における設計労務単価の設定、諸経費率の引き上げ、適正な利潤確保のための法定福利費の計上および低入札価格調査基準等の設定、新たな運用指針の順守・徹底と特記仕様書の記載項目、人材育成、特殊車両通行許可申請などが挙がり、国交省等が回答した。
20年度会長表彰では、56人が岡野会長から表彰状を手渡された。
なお今回の会議は、新型コロナの影響により、高知県で開催される予定だったものが東京へと変更された。
