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【生産性向上】 チャレンジ工事は取り組み実施で加点評価
2020/10/07建設時事
建設メール
国土交通省は、現場の総意工夫を促すため関東地方整備局などで試行している「生産性向上チャレンジ工事」の取り組み拡大を図るため、試行要領を改定するとともに事例集を作成した。本年度下半期からは対象工事や取り組み方法、成績評定方法を明確化し、生産性向上の取り組みを実施したことが確認できれば工事成績で加点評価する。
今回の改定では、試行の対象を各地方整備局等で実施される原則全ての工事にすると明確化。発注時に対象工事であることを公告文、入札説明書等に明記する。工事契約後、受注者が取り組みを実施する場合は、施工計画書に設けられた「生産性向上チャレンジ」の項目に取り組み内容や期待される効果等を記載し、完成検査時までに実施内容と効果を報告する。
取り組み内容は、施工手順の工夫や省人化等の生産性向上に関するものとし、技術提案で提案済みの内容や直轄工事の新技術活用として実施している①ICT活用型②発注者指定型③発注者指定型（選択肢提示型）は除く。人員削減や作業時間削減等の定量的な効果を示せる場合は、効果の確認方法も含めて事前に内容について監督職員等の承諾を得る必要がある。
試行に取り組んだ場合は、効果に関わらず創意工夫の項目で1点を加点し、定量的な効果が確認できた場合は2点を加点する。ただし主任技術評価官の係数（0・4）が掛かるため、工事成績としては0・4点または0・8点の加点となる。
取り組み事例集は、本年5月までに実施した試行案件の中から参考となるものを抽出。昇降足場を2列にし、吊足場の作業空間も広くすることで作業効率と安全性向上を図った事例や、場所打杭施工前の杭芯測量にICT技術を活用し配置人員とコストを削減したもの、従来は書面や写真での説明だった資料に動画を付加することで理解促進につなげ、工程の短縮・配置人員削減を実現した例のように、比較的簡単に取り組める内容でも評価されることを紹介、参考にしやすいようにした。今後も事例を収集し、内容を拡充していく。
