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【国土交通省就任インタビュー】 公共事業企画調整課長 佐藤寿延氏「インフラの更新で議論を」
2020/10/19インタビュー
建設メール
国土交通省総合政策局公共事業企画調整課の佐藤寿延課長は、インフラメンテナンスに関して「今までは点検をして長寿命化させる議論をしてきたが、いよいよ更新を迎える時期に入ったと思っている。今後は更新をどう進めていくかという議論をスタートさせたい」と抱負を語る。加えて「ある意味では仕事のやり方を変える良い機会でもあるので、従来の枠組みとは違っていろいろなことに取り組んでいくべき」と強調する。 新技術の導入に向けては「自治体が求める技術をしっかり供給していくことが重要。新技術なのか汎用技術なのかは別にして、新しい技術を現場に入れていく必要がある」と説明。さらに「自治体にとって重要なのはコストで、従来よりも性能が良く、コストも安いことが求められる。最初に更新する必要があるのは機械設備。ポンプ施設の大量更新時代が来るので、まずは大きなテーマになる」と考えている。
建設現場におけるICTの活用については「i－Constructionが始まったが、中小や地場の企業までは進んでいないので、普及を加速させる必要がある」と指摘。工種の拡大に加えて、地方自治体での普及促進が重要とし「3次元でデータを管理していくと便利だというところは事実。測量から維持管理まで一連を3次元データで管理するようになっていくべきだと思っている」と話す。前任の関東地方整備局では河川部長として管内の自治体と一緒に普及等に取り組んだ。「維持管理も含めて3次元データで管理していくことの有効性は感覚では分かっているが、それができるということをお互いに共有することが重要。3次元で施工しておくとトータルで見て後でいいことがあるという一連の流れを作っていければ」との姿勢を見せる。
【略歴】さとう・ひさのぶ
1991年京都大学大学院工学研究科修了、建設省入省。湯西川ダム工事事務所長、国交省総合政策局公共事業企画調整課事業総括調整官、水管理・国土保全局河川計画課河川情報企画室長、関東地方整備局河川部長などを経て本年7月21日付で現職。55歳。兵庫県加古川市出身。
