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【遠隔臨場】 直轄工事の現場試行は上半期で560件に
2020/12/10建設時事
建設メール
国土交通省が進めている直轄工事の建設現場での遠隔臨場による監督・検査の本年度試行件数が、9月末時点で当初計画を大幅に上回る560件となったことが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として実施する場合は、発注者指定型として試行にかかる費用を負担する方針を5月に示したことから、多くの現場で試行が進んだ。国交省では、試行を実施した現場の受発注者に対するアンケート調査を行っており、費用や使用機器、時間短縮効果などの結果を今後の試行要領（案）改正に反映させる。
試行件数の内訳は、事業別では河川が187件、道路が287件、砂防が30件、ダムが9件、その他が47件。工種別では一般土木が380件、維持修繕が47件、アスファルト舗装が35件、鋼橋上部が15件、法面処理が10件、プレストレスト・コンクリートが8件など。地方整備局では関東の試行が最多の125件となり、中部103件、中国83件と続く。
遠隔臨場は、段階確認、材料確認、立会を必要とする作業にウェラブルカメラや固定カメラ、スマートフォン等を使用して現場と発注事務所を映像でつなぎ、音声通話により承認・確認等の監督業務を行うことができる仕組み。本年度は各地方整備局等で10件程度、全国で100件以上の試行を想定していたが、コロナ禍で非接触・リモート型の働き方などに取り組む企業が増え、大幅な件数増加につながった。
