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【官庁施設】 長寿命化へ個別施設計画活用を支援
2021/01/27建設時事
建設メール
国土交通省は、インフラ長寿命化基本計画に基づき管理者が策定する官庁施設の個別施設計画に関する計画作成・活用の手引き（案）をまとめた。対象となる庁舎等（7570施設）および宿舎（3854施設）の昨年度末までの計画策定率はいずれも99％となっているものの、内容にばらつきが見られるため、既存庁舎の修繕・点検履歴を記録した保全台帳の記載情報を活用し、実情に即した計画を作成する方法や活用方法を示すことで、長寿命化に向けた取り組みを支援する。
官庁施設における個別施設計画は、施設運用段階の保全の実施内容、予定年度、概算額を示す「中長期保全計画」と、点検や修繕履歴等を記録する「保全台帳」で構成。策定に当たっては官庁施設情報管理システム（BIMMS－N）の活用を推奨している。
手引きでは、点検の記録は年度ごとにまとめて保管しておくと必要な時に参照しやすいことや、修繕等を行った際は写真や図面を保管し、次期の予定等の情報も併せて整備すること、中長期保全計画を見直す際には、不具合の発生頻度などを考慮して前倒しや先送り等を判断することを盛り込んだ。また、複数の施設を所有する場合には、各施設の中長期保全計画を集計して全体の大まかな修繕総額を把握し、費用が特定の年度に集中しないように、個々の建築物・施設で計画の見直しを行うことで、予算の平準化につながることも示した。
官庁営繕部ではBIMMS－Nについて、施設管理者の需要に合わせて使いやすくなるようにシステムの機能充実を図るほか、修繕段階で実効性のある個別施設計画となるよう手引きの活用を促していく。
