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【緊急治水対策】 最上川と球磨川で再度災害防止に着手／全体事業費は2200億円規模
2021/01/29建設時事
建設メール
国土交通省は、昨年7月の豪雨で特に甚大な被害は発生した山形県の最上川と熊本県の球磨川において、再度災害防止のための緊急治水対策プロジェクトに着手する。河道掘削、遊水地、堤防整備のほか、国・県・市町村等が連携し、雪対策と連携した居住の高床化への支援、まちづくりとの連携による高台への居住誘導などを組み合わせた対策を進める方針だ。対策に要する両河川の全体事業費には総額約2200億円を見込む。
最上川は中流・上流が対象で、本年度から2030年度までの10年間に約656億円を投入し、河道掘削、決壊した支川の堤防整備、新たな分水路整備、遊水地改良などを進める。
球磨川でも本年度から30年度までの10年間で、河道掘削、堤防整備、輪中堤・宅地かさ上げ、遊水地等を整備し、流域における浸水被害の軽減を図る。全体事業費は約1540億円。河川事業と鉄道の復旧、まちづくりと連携しながら豪雨災害からの復興を加速させる。球磨川ではさらに、新たな流水型ダム、市房ダム再開発も計画しており、21年度から調査・検討に本格着手する。
いずれも今年の出水期に向けて、浸水被害箇所等の堆積土砂の撤去やタイムラインの改善などを緊急的に実施する。赤羽一嘉大臣は「2つの流域は、昨年の災害で地域として相当脆弱になっており、今年の出水期に合わせて対応することは急務。できる限り再度災害防止に努めなければならない」との考えを示している。
