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【積算基準改定】 週休2日工事の市場単価方式に補正係数設定
2021/02/05積算・資格news
建設メール
国土交通省は2021年度の土木工事・業務の積算基準改定内容を明らかにした。工事の週休2日実現に向けた環境整備では、実態調査の結果を踏まえて20年度に変更した現場閉所の状況に応じた労務費、機械経費（賃料）、共通仮設費、現場管理費の補正係数を引き続き継続する。交替制モデル工事では労務費補正のほか、新たに現場管理費について4週6休で1・01、4週7休で1・02、4週8休以上で1・03の補正係数を設定する。また、市場単価方式による積算に関して週休2日における現場閉所状況に応じた補正係数を新規で設定し、3月から先行して試行を始める。
ICT施工の関係では、新規工種として「構造物工（橋台・橋脚）（ICT）」と「路盤工（ICT）」の2工種で現場試行に入る。
ICT施工では見積参考資料を策定する。現在、3次元起工測量、3次元設計データ作成費用の積算は原則として見積徴収による積み上げとしているが、国の基準を準用する地方自治体も多い中、現場条件等により見積金額にばらつきが生じることがあり、妥当性の判断が難しくなっている。今後は原則、見積徴収としつつ、国の実績に基づく算定式を見積参考資料として整理する。
少雪時における除雪工の経常的経費の積算方法も見直し、道路除雪工で少雪時にも固定的に発生する経費を計上可能な積算方法を新たに検討し、21年度から試行する。
コンクリートダム工事では、間接工事費の諸経費率を改定。近年の高速施工技術の進展によって品質管理や検査等の同時並行作業が増え、労務管理費等が増加している最新の現場実態を踏まえて共通仮設費率と現場管理費率を変更する。直接工事費10億円の工事の場合、間接工事費は約8％増（約1・1億円増）となる見込み。
間接工事費の工種区分では、老朽化した下水道の更生工法による改築工事が増えていることを受け、「下水道（4）工事」として区分を新設する。
業務の関係では、設計業務等の標準歩掛について▽路線測量の標準歩掛改定▽設計業務における公開成果品作成費の標準歩掛新設▽地質調査、橋梁点検業務における安全費の率化▽工事監督支援業務における電算機使用経費の率化―を行う。電気通信施設設計の標準歩掛では、新規歩掛として「直流電源設備設計」「無停電電源設備設計」「耐震対策設計」を追加する。
改定される積算基準は入札提出締切日が4月1日以降の案件から適用するが、同締切日が3月1日～31日の間の案件に関しては旧基準のまま予定価格を算定し、契約後に改定内容に基づき変更することができる。
なお、新基準は地方自治体にも情報提供する。
