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【建設業法】 監督処分基準改正で悪質な企業の罰則強化
2021/06/22建設時事
建設メール
国土交通省は、建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準を改正する。施工管理技術検定試験の不正防止対策に関する有識者検討会からの提言を踏まえ、建設業法に基づく悪質な企業への罰則強化策を規定した。請負契約に関する不誠実な行為のうち、主任技術者等の不設置などの項目では、技術検定の受験または監理技術者資格者証の交付申請に際し、虚偽の実務経験の証明によって、不正に資格や監理技術者資格者証を取得した者を主任技術者または監理技術者として工事現場に置いていた場合には30日以上の営業停止処分を科す。現行の基準は15日以上。また、複数の不正行為等を行っていた場合は営業停止の期間を1・5倍に加重するため、最大で45日の営業停止処分となる。
さらに、粗雑工事等による重大な瑕疵（かし）に関する事項を新設。施工段階での手抜きや粗雑工事を行ったことにより、工事目的物に重大な瑕疵が生じたときは15日以上の営業停止処分とする。ただし低入札価格調査が行われた工事である場合には、30日以上の営業停止処分とし、より処分を重くする。最近、粗雑工事等の事案が増えていることを踏まえ、公共工事だけでなく、民間工事も処分対象とした。いずれも不正行為等が複数となる場合、営業停止処分の期間が加重される。
他にも賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律違反の項目を新たに設けている。
今後、改正案に対する意見募集を経て7月中にも新たな基準を施行する。
なお、国交省では建設業法施行令で規定する技術検定の受験禁止措置に関する基準を一部改正し、出願に関する不正行為があった場合、故意ではなくても1年間の受験禁止とする措置を追加する。
