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【ICT施工】 20年度は直轄土木工事の実施率が81％に
2021/07/15建設時事
建設メール
国土交通省がまとめたICT施工の実施状況によると、2020年度の直轄土木工事ではICT施工の実施対象公告件数2942件のうち、約81％の2396件で実施した。都道府県・政令市ではICT土工の公告件数が前年比ほぼ倍増の7811件、実施件数は1624件となり、いずれも前年度比で件数は大幅に増えている。
20年度の直轄工事におけるICTの実施件数の内訳は、土工が1994件、舗装工が342件、浚渫工（港湾）が63件、浚渫工（河川）が28件、地盤改良工が123件だった。
都道府県・政令市でも公告件数、実施件数ともに年々増加傾向にあるものの、大幅に増えた公告件数に対してICT施工に対応できる建設業者が少ないこともあり、実施率は前年比で下がった。
ICT施工の対象となる起工測量から電子納品までの延べ作業時間の調査結果を見ると、従来施工と比較して、土工および浚渫工（河川）では約3割、舗装工では約4割、浚渫工（港湾）では約1割の縮減効果があった。
また、直轄工事におけるICT活用工事の受注実績分析によると、地域を地盤とするC・D等級の企業でICT施工を経験した企業は受注企業全体の約半分だった。ICT施工を新たに経験した企業は58社にとどまっており、引き続き中小建設企業への拡大に向けた方策が必要となっている。
中小建設企業へのICT施工拡大に向け、国交省が20年度から導入したICT建設機械を用いない簡易型ICT活用工事は110件で実施。21年度も継続し、さらなる活用拡大を目指していく。
