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【ICT施工】 機器の使い分けで中小建設企業へ普及加速を
2021/07/15建設時事
建設メール
国土交通省は、中小建設企業へICT施工を普及させるための新たな取り組みを行う。直轄工事でICT施工の実施率が8割に達した一方、地方自治体のICT施工の実施率が3割に満たない状況を踏まえ、施工規模や内容に応じたICT機器の使い分けを明確にし、コストと生産性を両立させる。工事規模・内容によるICT建機の使い分けのほか、新技術やスマートフォンなどの汎用製品について建設現場への導入を検討し「誰でも」「どんな時でも」ICT技術を活用できるような環境整備を進める。近くICT普及促進ワーキンググループを立ち上げて、具体的な検討に入る
ICT建機に関して、都市部や市街地で行う修繕工事等ではドローンによる測量が困難であり、トータルステーション等でレーザ測量を行う場合も障害物があって複数回測量を実施しなければならないなど、効率的な出来形管理（面管理）が困難な状況が発生している。また、小規模な現場ではマシンコントロールによる施工を行っても機械の稼働率が低く、コスト面で割高となる場合があることから、小型施工機械のマシンガイダンス技術などが開発されている。今後は、施工規模の大きい現場、狭小箇所の現場での新技術の現場実証、基準類の整備を促進し、生産性向上を加速させる。
また、携帯電話のLiDAR機能（光を用いた測距技術）を使った測量技術や、グリーンレーザによる水中測量など、さまざまな新技術が開発されてきているため、新技術や汎用製品の利活用方法、導入内容を検討し、簡易にICTを活用できるような環境整備を行い、現場の最適化を目指す。
ワーキンググループは立命館大学理工学部の建山和由教授や国交省、国土技術政策総合研究所、関東地方整備局、農林水産省、茨城県、埼玉県、兵庫県、山口県、ICT導入協議会会員団体の関係者で構成。秋ごろには現場実証を行う考え。
