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【国土交通省就任インタビュー】 港湾局長 浅輪宇充氏「DXと脱炭素化に対応」
2021/09/24インタビュー
建設メール
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災害リスク軽減の重要性を 浅輪局長
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国土交通省港湾局の浅輪宇充局長は「港湾は総合インフラ。特に民間投資と公共投資を効果的に連携させ、地域の発展に貢献する観点やグローバルな視点を持ち国際競争力を確保しなければならないといった観点は他の社会資本にはない特徴」とし、港湾行政全般の推進に当たり港湾の中長期政策「PORT2030」を原点に取り組む意向を示す。また、最近の社会経済情勢等を踏まえて「港湾行政でもデジタルトランスフォーメーション（DX）とカーボンニュートラルに迅速かつ確実に対応していく必要がある」と考えている。
前任の官房技術総括審議官時代に、国交省の技術政策の取りまとめに当たっていたことから「特にDXや宇宙技術、自動化技術等の新しい技術について、港湾以外の各分野での視点も取り込んでいこうと考えている。衛星画像を用いた港湾施設の変位計測、高性能ドローンを活用した被災状況把握の高度化、衛星測位を活用した高精度の遠隔操作・自動化水中施工、コンテナダメージチェックの効率化などの技術の実証等を進め、港湾の各現場における生産性を向上させるとともに、港湾で働く人々の労働環境改善につなげたい」と意欲を見せる。
防災・減災、国土強靱化、危機管理にも力を入れる方針で「港湾の災害リスクの軽減が喫緊の課題。特に緊急に実施すべき地震・津波・高潮対策等を『防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策』に盛り込み、より強力に推進・加速していく」としながら「引き続き2022年度当初予算をはじめとする、あらゆる機会において予算獲得に向けてしっかりと取り組む。また津波被害軽減へ『海・船の視点から見た港湾の強靱化』も進める」と強調する。
港湾工事等の工期設定に対しては「7月に『港湾・空港工事の工期の設定に関するガイドライン』を策定した。建設工事従事者の休日が確実に確保できるような工期の設定に努めるとともに、機会を捉えて港湾管理者等を含む関係者にも幅広く周知し、活用してもらえるよう、本省・地方整備局等が一丸となって取り組みたい」と話した。
【略歴】あさわ・たかみつ
1987年東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了、運輸省採用。国交省港湾局技術企画課建設企画室長、北陸地方整備局港湾空港部長、港湾局技術企画課長、大臣官房技術参事官（港湾局担当）、大臣官房技術総括審議官を経て本年7月から現職。59歳。東京都出身。
