見たもん勝ち ～建設業応援団～
12月以降に竣工する直轄工事でオンライン電子納品を原則化
2021/10/26建設時事
建設メール
国土交通省は、情報共有システム（ASP）上の電子成果品を、インターネットを通じて納品するオンライン電子納品について、12月1日以降に竣工する工事を原則として対象にする。本年度は7月から8月にかけて一部運用を実施して、技術的な検証や課題を解消しており、今後、本格的な運用を始める。
オンライン電子納品システムは、ASPと電子納品・保管管理システムおよび、それらを中継する仮登録サーバで構成。ASP上の打ち合わせ簿、報告書、図面などの電子成果品を、インターネットを介して納品するオンライン化により、電子納品のさらなる省力化、効率化を図る。現状では、電子成果品はCD－R等での納品を求めているため、電子媒体への格納や郵送などの作業を減らすとともに、電子納品・保管管理システムへの自動登録によって電子成果品の確実な納品につなげる。
また、全国統合版保管管理システムの構築により、オンライン電子納品を行うことで仮登録サーバを介して保管管理システムへ保管される。さらに、国土交通データプラットフォームとの連携を通じて、保管管理システムにある3次元データ、点群データを一般の利用者が閲覧・ダウンロードできるようになる。
電子成果品は、オンライン電子納品により媒体が不要になるが、ASPの制限や通信回線の事情等でオンライン電子納品を実施できないことが判明した場合、受発注者が協議した上で電子媒体に格納して納品する。
オンライン電子納品の一部運用結果によると、実施工事数は完成43件、中間納品2件の計45件。電子納品成果のデータ量は、1工事平均約1・8GB、最大で約15GBだった。データ受信総容量は約76GBで、ASPからの納品情報送信時から仮登録サーバ、納品データ登録完了通知までの登録処理総時間は約805分で、平均20分程度の登録処理時間となっている。
