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【21年度補正予算】 国交省は公共事業費1・6兆円規模／新たに事業加速円滑化国債
2021/11/29建設時事
建設メール
政府の2021年度補正予算案のうち、国土交通省関係の予算規模は国費総額2兆954億円で、うち公共事業費が1兆5706億円となった。新たな経済対策の柱の一つに位置付けた「防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保」の関係では1兆4236億円を計上。「5か年加速化対策」を推進するほか、自然災害からの復旧・復興を加速させる。また国庫債務負担行為の活用では、5か年加速化対策に基づく複数年にわたる事業等について、補正予算からスタート・支出する国債として新たに「事業加速円滑化国債」を設定。事業費に1031億9000万円を計上し、円滑な事業執行につなげる。ゼロ国債では事業費ベースで872億5000万円を確保。年度内に契約発注が可能になることで、効率的な執行を促進する。
公共事業費は、5か年加速化対策に1兆213億円、災害復旧等に3154億円を配分。生産性向上等の関係では2339億円を盛り、うち千葉県八街市の事故を踏まえた安全対策に500億円、こどもみらい住宅支援事業に542億円を充てる。
5か年加速化対策の公共事業費の主な内訳は、▽「流域治水」等の推進に2552億8200万円▽公共施設等の耐災害性の強化に57億4400万円▽災害時情報伝達手段の多重化・高度化に53億5100万円▽災害に強い国土幹線道路ネットワークの機能強化対策に1657億5600万円、財政投融資3000億円▽道路インフラの局所的な防災・減災対策等に520億3800万円▽陸海空ネットワークの耐災害性の強化に509億4600万円▽重要インフラに係る老朽化対策に1109億1300万円▽3次元モデル、カメラ画像等を活用したインフラの整備、管理などデジタル化の推進に163億4100万円▽盛り土による災害の防止に17億4000万円▽条件不利地域の地方活性化（豪雪地帯）に20億円▽地域における防災・減災、国土強靱化の推進（防災・安全交付金等）に3571億3900万円などを盛り込んだ。
「新しい資本主義」の起動の関係では、地域材の安定的な活用促進等を含む地域型住宅グリーン化事業に30億円、海事、港湾、空港、鉄道等の分野におけるカーボンニュートラルの推進には108億1500万円および財政投融資で221億円、生産性向上に資する道路ネットワークの整備等に640億4100万円、社会資本整備総合交付金等に173億9600万円などを投じる。
