見たもん勝ち ～建設業応援団～
初のCCUS技能者アンケートで経験・技能に応じた賃金求める声多く
2021/12/17業界動向
建設メール
建設業振興基金は、建設キャリアアップシステム（CCUS）に登録している技能者を対象に初めて実施したアンケート結果を公表した。3万4878人（日本人のみ）から回答があり、CCUSに登録するメリットとして「就業履歴が蓄積され、自分の技能・経験が評価されること」とする声が最も多く寄せられた。次に多かった回答は「技能者としての客観的な評価（レベル）に応じた手当が支払われること」で、メリットを増やすために期待される取り組みでは「技能レベルに応じた賃金が支払われる仕組みの構築」、若い技術者を増やすために必要なことでも「経験・技能に応じた賃金の支払い」を求める意見が上位を占めた。今回の結果について、国土交通省建設市場整備課の建設キャリアアップシステム推進室では「政策として求められていることが明らかになった。技能者の期待に応えていきたい」としている。
技能者のメリットを増やすために期待される取り組みに関しては「技能者の登録方法を簡単にする。登録サポートの充実」を挙げた回答が最多となった。また「携行している各種資格証との連携による一本化」「タッチ数に応じた電子マネーや各種ポイントの還元」を求める声も多かった。
就業履歴の蓄積方法については「カードリーダーへのタッチ」が最多だった一方で、「やったことがない」という意見も目立った。主な理由として入場する現場にカードリーダーが置いていないことが考えられるため、振興基金では特に地方の元請け建設業者の積極的な対応に期待を寄せている。
若い技能者を増やしていくために必要な取り組みは「週休2日の休暇の確保」が1位だった。「経験・技能に応じた賃金の支払い」を上回っており、賃金よりも休暇を求める技能者が多い実態が浮き彫りになった。
なお、振興基金では政策の効果を把握するため、今後も定期的に技能者アンケートを行う見通しだ。
