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【CCUS】　手当支給する企業増加／能力評価を独自に反映

2021/12/21業界動向

建設メール

　建設キャリアアップシステム（CCUS）を活用した建設技能者の能力評価等を、企業独自の手当支給に反映させる取り組みが増加しつつあることが分かった。国土交通省が技能レベルに応じた賃金が支払われる環境づくりを促進する中、さらなる広がりが期待される。

　主な事例を見ると、西松建設は、CCUSのレベル別に日額手当を支給する優良技能者制度を実施。レベル2は500円、レベル3は1000円、レベル4は2000円で、特に模範となる人には3000円を支払う。

　奥村組は、優良職長認定条件にCCUSカード保持を義務化するとともに、協力会の規則でCCUS加入を義務化した。カードの色に応じた優良職長の手当についても検討中としている。

　村本建設は、上位職長である社内マイスター認定の必須条件としてCCUSの登録を位置付ける。本年度末までに未登録のマイスターは認定を取り消すほか、年度内に現行のマイスター手当をCCUSのレベルに沿った形で変更する予定だ。

　鹿島は、優良職長制度の認定要件にCCUS技能者登録を追加。建退共において、民間工事で半額負担としていた共済掛金を、CCUS登録技能者を対象に全額負担としている。

　東洋建設は、導入を検討中の優良職長制度において、CCUSを認定基準の一つとする。

　五洋建設は、2020年度から優良職長制度の認定要件にCCUS技能者登録を追加。独自の労務費補正制度として、出勤簿確認にCCUSの就業履歴を利用可能にした。具体的には、現場閉所目標以上の休日取得目標を宣言した協力会社が個人ベースで目標達成した場合、協力会社に労務費を5～10％割増補正して支払う。

　清水建設は、優良技能者手当の支給対象者をCCUSのレベル4（ゴールド）保有者から選定し、日額3000円を支給。

　大林組は、従来の職長手当におけるCCUS登録の義務化を実施した。

　大林道路は、優良職長の条件としてCCUS登録を位置付けている。

　国交省では、技能者としての客観的な評価に応じた手当を支給する優良事例を水平展開し、他の企業にも参考にしてもらう考えだ。