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【直轄業務発注】 「地域の守り手」確保へプロポーザル方式活用も
2022/02/14建設時事
建設メール
国土交通省は、直轄業務における多様な発注方式の活用に向けた議論を始めた。発注方式選定の目安として、業務内容と発注方式の関係を事業別に「発注方式選定表」で整理しているものの、選定表では判断できない業務が存在することから、選定表の見直しも含めた技術的難易度以外の指標を検討する。また、「地域の守り手」確保のためのプロポーザル方式の活用も進める考えで、有識者や関係者の意見を聞きながら方向性を探っていく。
国交省では、地域の守り手を中長期的に育成・確保する観点から、これまで地域企業の活用拡大に向け、総合評価落札方式や価格競争を中心に選定を進めてきた。その後、改正品確法運用指針で「地域特性を踏まえた検討が必要となる業務においては、プロポーザル方式により技術提案を求める」方針が盛り込まれたため、地域に精通していることで、より品質の高い効果が期待できる業務をプロポーザル方式で発注する枠組みを検討する。
「地域特性を踏まえた検討」が必要な業務特性としては、▽現地作業▽地域課題を踏まえた対策検討▽地域特有のリスクに関する知見▽地元や関係行政機関等との協議・調整▽地域の特色や意向を踏まえた検討―が必要となる業務と整理。関係する業務をプロポーザル方式の対象業務とし、地域精通度を評価できる評価テーマの設定方法を運用ガイドラインに位置付け、地域に精通した企業の技術提案を適切に評価できるようにする。
評価テーマの設定例では、交通安全対策業務における事故状況図だけでは分からない「季節や時間帯」といった地域ならではの特徴を踏まえた設定や、構造物点検業務での地域性や交通特性を踏まえた構造物の劣化原因を的確に捉えるために必要な点検手法などを想定している。
他にも、地域の守り手確保のための多用な発注方式として、業務におけるフレームワーク方式の活用、地域企業がマネジメント関係の業務へ参画しやすい環境づくりのため管理段階を含む事業促進PPP業務等を活用する可能性も検討する。
業務内容が多様化し、発注方式選定表では分類できない業務に関しては、今後想定される業務に求められる要件に対応したガイドラインの見直しを検討する予定だ。
