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【積算基準改定】 小規模土工への対応でICT実施要領策定
2022/02/25建設時事
建設メール
国土交通省は2022年度の土木工事・業務の積算基準改定内容を明らかにした。注目は小規模土工に対応したICT実施要領の策定で、都市部や市街地などの狭い現場でも小型マシンガイダンス技術搭載バックホウを使うことでICT施工を可能にする。また、ICT土工・床掘工・小規模土工・法面工における出来形管理は、衛星測位やトータルステーション等を活用した断面管理を標準とし、市販のモバイル端末を使った面管理も認める。3次元起工測量、3次元設計データ作成の積算では、施工現場の実態に合わせて見積もり参考資料の算定式を改定するほか、UAVの3次元測量のうち、UAVレーザを用いた測量の歩掛を新規で制定している。
週休2日工事における間接工事費等の補正は、交代制のモデル工事とともに22年度も補正係数を継続する。最新の本社経費の実態を反映した一般管理費等率の改定も行う。除雪機械の機種や台数に応じて固定的経費を計上する少雪時の除雪工事の積算は、引き続き全国で試行し、改善を検討していく。
鋼橋製作工の間接工事費、材料費、桁輸送費については実態を踏まえて積算基準を改定。土木工事標準歩掛は、新たに①ワイヤロープ設置工②プレファブリケイティッドバーチカルドレーン工（PVD工）③横断歩道橋補修工―の3工種で制定。さらに、日当たり施工量、労務、資機材等の変動に伴い、①重建設機械分解・組立②中層混合処理工③消波工（ブロック制作・据付）④コンクリート工（砂防）⑤道路打換工⑥トンネル裏込注入工―の6工種で改定を行った。
電気通信に関する標準歩掛は、システムインテグレーションで新規歩掛を制定する。機械設備の関係では、トンネル換気設備に関する新設工事輸送費の算定式を見直し、一般管理費等率を改定するとともに、共通仮設費率に含まれる技術管理費の対象にシステム利用料等を追加する。
業務の標準歩掛の関係では、測量業務における航空レーザ測量（地図情報レベル500）と地質調査業務における地すべり調査（地下水位測定）の歩掛を新規制定するほか、▽地すべり調査▽道路詳細設計（A）▽補強土詳細設計▽橋梁詳細設計―の4項目で歩掛改定を行う。
改定される積算基準は、入札書提出締切日が4月1日以降の案件から適用するが、締切日が3月1日～31日の間の案件に関しては旧基準のまま予定価格を算定し、契約後に変更することができる。
なお、新基準は地方自治体にも情報提供する。
