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【国交省・総務省】 建設発生土で条件明示を／円滑な施工確保要請
2022/04/04建設時事
建設メール
国土交通省と総務省は、公共工事の円滑な施工確保に向けた取り組みついて関係局長名で地方自治体に通知した。入札契約適正化法に基づく要請であるとともに地方自治法に基づく技術的助言となり、建設発生土に関する条件明示や除雪等の地域維持事業の実施に要する経費の適切な計上、意見交換会を活用した地域建設業団体との連携などを要請している。
建設発生土に関しては、昨年7月の静岡県熱海市における土石流災害で崩落した盛り土で不適正な処分があった影響が疑われることを踏まえ、有効利用や適正処分を図るため設計図書で条件明示するよう促す。具体的には、国交省直轄工事の取り組みを例示し①工事における建設発生土の有無②同一現場内での利活用に必要な情報③受入場所（工事間利用の受入工事箇所、仮置場、土砂処分場等）④受入場所までの距離、時間⑤その他発生土の発生抑制や適正処分に必要な情報のほか、運搬費や処分費などの費用を計上することで積算内容との整合を図り、適正な予定価格設定を求めた。
設計変更の適切な実施では、発注者の指示に基づき施工を進めた工事で、請負代金額や工期変更が必要となったにもかかわらず「請負代金の変更見込金額が当初の請負代金額と比較して一定の割合を超えたことのみをもって設計変更に応じない」、または必要な変更を行わないことは「厳に慎むこと」と強調した。これは一部の自治体で設計変更の上限額を規定する、いわゆる「30％ルール」が運用されていることを踏まえた措置となる。
道路除雪の経費に関しては、国交省直轄の道路除雪工の積算で待機費用の計上や少雪時における固定経費を計上する試行を行っていることを紹介し、周知を図っている。
地域建設業団体との連携では、一層の施工確保に努めるためにも引き続き緊密に連携を図り、定例の意見交換会の活用も含めて今後も必要に応じて適時開催するよう検討を要請した。
他にも、低入札価格調査基準および最低制限価格の見直し、ダンピング対策の実行性確保、概算数量発注の活用、地域の実情等に応じた適切な規模での発注や随意契約の活用を求めた。
