見たもん勝ち ～建設業応援団～
【墜落・転落防止】 新たなマニュアル作成を／3年半ぶりに実務者協議
2022/07/08建設時事
建設メール
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３年半ぶりに開かれた会合で議論を交わした
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厚生労働省は7日、「第5回建設業における墜落・転落防止対策の充実強化に関する実務者会合」（座長・蟹澤宏剛芝浦工大建築学部建築学科教授）を開いた。労働安全衛生法令の改正も視野に入れ、依然として死亡災害が最も多い墜落・転落災害の防止に向けた実効性のある対策を専門家や関係者が検討するもので、2019年1月以来、3年半ぶりの開催となった。今回、屋根屋上などの端、開口部からの墜落防止対策で「新たなマニュアルの作成・普及」、足場での通常作業中の墜落防止対策で「足場点検の確実な実施」と「一側足場の使用範囲の明確化」、足場の組み立て、解体中の墜落防止対策で「手すり先行工法の普及促進」を対策の方向性として提示した。
このうち、足場に関しては▽足場点検の確実な実施のための措置を充実させ、作業開始前と組み立て後に点検実施者が責任を持って確実に点検する▽本足場の使用を原則とし一側足場は例外として位置付け、足場の設置場所の幅が1m未満の場所のみを使用可能とすること原則とする―など、論点を踏まえた対策の素案を示し、現場とのすり合わせのための議論を求めた。
これを受けて委員からは「本足場を原則とすることに異議はないが、地形や施工場所の状況などに対応するべく一側足場の運用規制には柔軟性を持たせてほしい」「町場や戸建てなど小規模事業者が主体となる現場では安全衛生教育の不徹底や理解の欠如がある。肌で感じられる安全対策が必要」などの意見が出された。
その後、くさび緊結足場の壁つなぎについて参集者から報告が行われ、くさび緊結型と単管足場の強度などの実態比較が説明された。
次回の会合は8月に開き、報告書の取りまとめに向けた議論を行う。
