見たもん勝ち ～建設業応援団～
【週休2日】 21年度達成実績は30％
2023/03/23建設時事
建設メール
国土交通省は、2021年度の都道府県発注工事における週休2日の取り組み状況結果についてまとめた。東京都が未集計のため46道府県の数値となるが、週休2日達成率は単純平均で30・7％にとどまっている。ただ、24年度からの残業時間上限規制などもあり各発注機関の取り組みは、22年度から本格化しており、同年度調査では大きく改善することが考えられる。
調査は国交省が監理課長会議を通じ独自に行ったもの。全国統一指標による調査でも実施状況をまとめているが、週休2日対象工事になりうる工事件数（災害復旧を除く）に対して、対象工事として公告など発注した件数で算出したもの。そのため受注者希望型で発注していても、受注者が希望しなかったとしてもカウントされている。21年度の全国平均は81％。
今回まとめたのは、完了した工事（災害復旧除く）に対して、4週8休以上を達成した工事件数で算出。つまり、実数に近い数値と言えるもの。
達成率75％以上の取り組みが進んでいるのは北海道（88・9％）、石川県（86・4％）、福井県（76・5％）の3道県のみ。発注者側は▽週休2日の意識が業界に浸透してきたため▽必要経費を当初設計で計上するなど受注者の積極的取り組みを促している―などの理由をあげている。
調査対象が21年度内に完了した工事としているため、その後の働き方改革、処遇改善など機運の高まりによる対応本格化への過渡期にもなっていると考えられる。その点から、22年度の同様調査での推移を見守る必要がある。
国交省では、建設業の担い手確保や処遇改善の観点からも週休2日の取り組みを進め、定着させてほしいと話している。
