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【総合評価】 新規参入を促せ／5県取り組み事例示す
2023/12/04建設時事
建設メール
国土交通省は都道府県などから、総合評価落札方式導入に当たり「実績のある企業に受注が偏るのでは」との懸念に対し、新たな企業参入を促す方法に取り組む事例を都道府県などに周知している。地域貢献を行う企業の育成、若手・女性技術者の育成など、地域の実情や工事の性格等に応じて多様な総合評価方式が考えられる。
地域貢献を行う企業の育成・新規参入企業の参入を図る方式として奈良県と岡山県の例を挙げている。
奈良県の「企業チャレンジ評価型」。新規参入企業の受注機会の拡大を目的とするため、「企業の施工実績」と「配置予定技術者の実績」を除外し「施工計画」等を評価する方式。さらに、「地域防災力強化型」として、地域の核となって災害発生時に迅速に活動できる地域施工業者を確保することを目的としたもので、「配置予定技術者の実績」を除外し、「建設機械の保有台数」や「従業員の雇用状況」等を評価する方式としている。
岡山県は、総合評価落札方式（チャレンジ型）を試行。企業および配置予定技術者の同種工事の施工実績を評価項目から外し、工事成績等の評価期間を短縮。地域貢献を行う地元建設業者の育成・担い手確保を目的に、応急対応の実績の評価や若手技術者や若手職員の雇用を評価している。
若手・女性技術者の育成を図る方式は山形県、静岡県、三重県の事例を示した。
山形県は、技術者の能力について簡易Ⅱ型総合評価落札方式（通常型）における同種・類似工事の施工経験を評価対象とせず、若手または女性技術者を配置予定とした場合に加点評価する形式を実施する。
静岡県は、企業の施工能力、技術者の能力、企業の地域貢献度等のうち、技術者の能力の評価項目を設定せず、経験の少ない若手技術者を配置しても総合評価の加点において不利にならないような方式を導入している。
三重県は若手技術者の登用を推進する目的で、配置予定技術者の工事実績を設定しない工事を試行で実施している。
